コラム

腐食とは

腐食は、金属がなんらかの原因で表面から消耗する現象を指します。

乾食と湿食に分類され、乾食は水分を伴わない化学的腐食であり、湿食は高温の空気もしくは反応性ガスによる腐食です。腐食の結果、金属は錆びたり、剥がれたりして、その機能を失います。

腐食を防止するためには、適切な材料の選択や適切なメンテナンスが必要です。

防食とは

防食は、金属が腐食するのを防止することです。

よく知られているものとして、塗装が挙げられます。塗膜によって金属と空気中の物質が触れ合わないよう遮断し、錆などが発生しないよう防止します。建物に錆が発生すると耐久性が低下しますし、見た目もよくありません。

トタンやガルバリウム鋼板などの金属屋根の場合、あらかじめ防食加工を施したり、錆に強い素材を使ったりなどしていますが、それでも経年劣化により機能性が失われてくるため、定期的に防食塗装を行うことが大切です。

防食塗装が必要なのは、金属だけではありません。特に酸やアルカリ、薬品などを扱う工場・倉庫などの場合、コンクリートにも防食塗装を施す必要があります。

耐食とは

耐食は、金属がどれだけ腐食に耐えられるか指す言葉です。物体が腐食しにくい性質を持っていたり、特定の環境下で腐食作用に耐えたりする場合「この素材は耐食性が高い」と判断されます。

身の回りの素材の中で、耐食性が高い金属として挙げられるのが、金やプラチナのいわゆる貴金属と呼称される金属です。

また、水回りによく使用されるステンレスも耐食性が高いことでよく知られています。ステンレスが錆にくいとされる理由は、ほかの金属に比べクロムが多く含まれており、このクロムが不動態被膜と呼ばれる1mmほどの極めて薄い酸化皮膜を作って、地金を保護しているためです。一方、亜鉛や鉄などは、耐食性が低い特徴があります。

工場や倉庫の金属屋根、配管などの状態をよりよく保つためには、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。耐食・防食加工を施すためには専門的な知識と経験が求められますので、信頼できる業者の選定が欠かせません。

業者によっては、大規模または小規模な施工のみを請け負っている場合もあります。そのため、あらかじめ自社の施工に対応してもらえるか確認しましょう。